day dream

ラルク、ACID ANDROID、HYDEライブレポ専用

HYDE ACOUSTIC CONCERT 2019 黑ミサ BIRTHDAY -WAKAYAMA- 2019.1.29 ライブビューイング

HYDEという人の集大成。
彼の半世紀の人生がすべてわかるコンサートだった。

ラルクは95年から、HYDEは2001年から聞いていて、このコンサートではHYDEさんの人生を垣間見てると同時に自分の人生を振り返る時間だった。
曲によって鮮明に思い出される記憶はいくつになっても消えない、HYDEさんが「残念ながらそういう曲は一生消えませんから(ドヤ顔)」と言った言葉通りに。
ラルクではその頃の生活とyukihiroさんのドラムと1番胸を打ったライブが鮮明に呼び起こされ、HYDE初期ソロではHYDEさんに惹かれてどうしようもなかった自分を思い出す。

レポというより思い出語りになりそうな日記。
ライブビューイングより。


和歌山ビッグホエール
埋め尽くされる会場。
教会のような厳かな音が流れている。
19:06暗転


【UNEXPECTED】
オケ奏者、バンドメンバーが入場。
最後にHYDEさん。
割れんばかりの拍手。
うちのライビュはお隣とか近くの方が拍手する方が多くて、気持ちよく見て聞いていられた。


【JESUS CHRIST】
アインザッツ揃ったオケの勢いがいい。
『666』ツアーからHYDEソロは参加しているんだけど、この曲始まりが1番好き。
好きというか本能的にonモードになる。
最初から感情を乗せて伝えてくるHYDEさんは素敵だ。
My voice is reaching the sky
I'd do anything to save this life
Take me instead
Ah, God give me death
Ah, God give me death
この歌詞の痛みも今は更に理解できる。


【A DROP OF COLOUR】
実はセトリを探らずに参加したため感動ひとしお。
ROENTGENの中でもevergreenの次に好きな曲。
物悲しいメロディを切り裂くようなリムショットがいい音してるなぁと。


HYDE MC】
ようこそ、黑ミサへ。和歌山へようこそ。
今回は自分の音楽人生を振り返って歌いたい曲を選びました。
今日はひたすら暗い曲が続きます(笑)
最後まで座ったままで楽しんでください。
デビューした時は出身地も本名も誕生日も公表していませんでした。
謎なことに憧れてて…。
そのせいでファンの子達が揉めるんですよね(笑)
誕生日を祝う派、祝わない派、みたいに(笑)
出身地を言わないことに関しては悔しい思いをしました。
「和歌山出身がはずかしいから言わない」とも書かれたり。
でもね、この情報化社会になった時代では隠すのは難しいのでね(笑)
今日、ようやく和歌山で誕生日を祝うことができました。

次の曲を和歌山で演奏する日がくるとは思いもしませんでした。
EVERGREEN、聞いてください。


【EVERGREEN】
HYDEさんがソロを始めるとしたら「ロックをやりたい」と話していたから当時この曲の発売にものすごい衝撃を受けた。
一見クラシックに聞こえるけど、魂の揺さぶり方がロックと言わざるを得ない名曲。
2001年からこの18年、人生の節目、分岐点には常にこの曲があった。
長い人生に寄り添ってくれる曲に出会えるなんてことは滅多にない。
それがHYDEさんで、EVERGREENで、幸せだと思った。
久しぶりに聞く日本語歌詞。
丁寧に歌い上げる。
HYDEさんの脳裏には早くにいなくなったお友達がいつまでもいるのでしょう。
たぶんそういう人だからみんなに愛されるんだよね。


【SHALLOW SLEEP】
EVERGREENは愛した人を残して逝ってしまう人の気持ちを歌った歌。
SHALLOW SLEEPはいなくなってしまった人を夢で見た切なさを歌った歌。
中合わせのような存在の2曲。
この世界観が大好きだったんだよ。
ふとROENTGEN STORIESの空を見上げるHYDEさんを思い出した。
とても優しい歌声だった。


DEPARTURES
HYDEさんに似合っているし、素敵なんだけど、あたしの感情を揺さぶるのは今歌っているHYDEさんの歌だけではなくて、その歌を聞いてた時の過去の記憶・思い出が重なった時に揺れ動くということをこの曲を聴いた時にわかった。
だから、このコンサートでやっと冷静に聞けた曲。


HYDE MC】
DEPARTURESでした。
96年の曲かな?
その頃僕達はまだ認知されてない時で。
小室さんは平成を代表する方です。
その方に指名されてうれしい限りです。
…もう、自分の曲のように歌っちゃってるけどね(笑)

次の曲は海外でライブやる時、バラードは休憩時間にされるのでせっかくだから日本の美しさを伝えたいなと。
最初は英語だったんだけどしっくりこなくて。
日本語にしてみたらうまくいきました。
日本ぽさが出てる。
…当たり前か(笑)


ZIPANG
えー、あたし、すっかりZIPANGを忘れてまして(笑)
聞いて「あー」となった(ごめんなさい)
ワルツのリズム、もしくは6/8のリズム。
HYDEさんにこのリズムで書かせたらHYDE節炸裂間違いなし。
【永遠】もこのリズムだしね。
抑揚の付け方がうまい。


【叙情詩】
セトリを見ずに挑んたあたしでもラルク曲をなかなかの曲数やるらしいことは知っていた。
そして伸びやかで切なさを纏ったHYDEさんの声を聞いた時、ウェーブロングのhydeさん、ストレートロングのyukihiroさんのMVがずっとずっと消えなかった。
同時にyukihiroさんのドラムが恋しくてたまらなくなった。
yukihiroさんはこんなに揺れ動くドラムは叩かない。
yukihiroさんはもっとタイトでジャストタイミングで打点を合わせてくる。
シンバルももっと澄んだ音色。
ソロでラルク曲を聞くたびにいろいろな感情を持つ話は聞いていたけど、実際…そうでした。
今回のドラマーの方を否定しているというわけではなく、ただただyukihiroさんが恋しい。
ちがう部分をみつけるたびにyukihiroさんを思い出す、ラルクのライブを思い出す。
これはどうしようもないことなんだと思う。
あとね、ラルクの場合では吹雪のように舞い散る木の葉が脳裏に浮かぶの。
今回は木の葉はなくて、全体的にセピアっぽい景色だったかな。


【LORELEY】
そしてyukihiroさん恋しい現象はこの曲で炸裂する。
淡々と叩いてサビ前のチャイナ&バスドラを連打して吠えながらクラッシュを叩き切る姿が見えない。
シンバルのクレッシェンドも0.コンマのタイミングでちがう。
スネアの音はいわゆるラニバまでのyukihiroさんのスネア(ピッコロじゃない普通のタイプの)に近い音なんだけどね。
盛り上がり部分はティンパニが補っていて、そこはものすごくよかった。
HYDEさんのサックス、リードが乾いていて吹きづらそうだったな。
ピッチが気になるのか何度もマウスピースを直していた。
それでもサックスを持つHYDEさんは絵になる。
ラルクではギリギリまで吹いてマイクを引き寄せるように歌い始めるのが好きなんだ…というように思い出してしまう自分に苦笑してた。
今回は割と余裕を持って吹き終えて歌に移行してたね。


【In the Air
これもね、頭部分のアンビエンスたっぷりのフロアタムが好きだったからやはり気が散ってしまう。
雨の中のスタジアム。
1音1音大切に弾くtetsuさんを思い出す。
ごめんなさい。
ラルクのブロックはこういう感想にしかならない。
囁くようなHYDEさんが解き放たれるサビがとても綺麗だった。


HYDE MC】
H「さて、今日は何の日でしょう?」

自分で問い、オケに合図を送る。
バックではハッピーバースデーの演奏。
フロアはキラキラのカードのようなものが一斉に掲げられる。
(事後確認、「HAPPY BIRTHDAY, HYDE!」と書かれた金色のカードだった)
ケーキ運び途中で消えてしまった蝋燭を再び灯すスタッフ。
ケーキはチョコでコーティングされて四角、周りはイチゴがいっぱい。
黑ミサのロゴがホワイトチョコで細工されていた。

H「行ってきます!」
『行ってらっしゃい!』
順番に吹き消してゆく。
H「ここで(キラキラカード)出すように言われてたの? それまで隠しといてください、とか?見事にやられました(笑)」
フォークでケーキを指すが…あれ?刺さらない。
コーティングのチョコが硬すぎて刺さらない(笑)
何度かトライし、ようやく刺さり(というかチョコを破壊し)食べる。
H「ありがとう。おいしい」
優しい笑顔。
ケーキはそのままでMCは続く。

思い出すときに記憶に1番に流れる曲がありますよね。
僕にもそういう曲が何曲かあって。
それって消えなくて。
残念ながらそういう曲は一生消えませんから(笑)(ドヤ顔)
消 え ま せ ん よ 〜っ(フロアを指差しながら 笑)
どんなに頑張っても忘れられない。
まぁ、忘れようとも思わないんだけど(笑)
次の曲も誰かのそういう曲なのかなと思います。


【flower】
( ゚д゚)ハッ!
ハーモニカしないflower初体験だったかも。
受験勉強しながらずっと聞いてたな。
これとLies and Truthはペア曲。
この曲だったか、HYDEさんの歌とバイオリンだけのパートがあって、バイオリンのオブリガードがいい旋律だなぁと聞き惚れてしまった。
HYDEさんの声が綺麗に伸びてて。
FAITHツアー以降のHYDEさんは声を操り方を知って、更にヴォーカリストとして重きを増したよね。


【Red Swan】
キタ━(゚∀゚)━!
やはりいい。やはり好き。
HYDEさんも手や腕で表現しながら声に抑揚をつける。
中間部分がYOSHIKIさんも言うようにRustyNailにしか聞こえなくて(笑)
RustyNail大好き人間はこの曲大好きです(笑)


【VAMPIRE'S LOVE】
当時「こういう曲を聞きたいんでしょ?」とHYDEさんが話していて、その通りの曲を狙って書けることがすごいなというのが第1印象だった曲。
大切な言葉だから使わないとしていた「愛してる」を使うほどに誰かに愛を伝えたかった曲。
HYDEさんの切ない歌声に涙しながらK.A.Zさんの影が見えた気がした。
このアカウントでは話してないけど、K.A.Zさん大好き人間です。
VAMPSではライブ中7割K.A.Zさんロックオン、K.A.Zさん前が定位置。
VAMPS後のHYDEソロではK.A.Zさんの幻影がステージに見えて泣き崩れた人。
K.A.ZさんのギターがないVAMPS曲はまだ聞けそうにない。
コンサートミストレスかな?
その方のバイオリンが素敵でよけいにキたのかも。


HYDE MC】
VAMPIRE LOVES…
(本人も間違えた感ありまくり)
…VAMPIRE'S LOVEでした。
この曲はね、誰も死んでいないのに死んだ気持ちになって悲しくなります。
僕の曲は死に感するものが多いんだけど、なんでだろう?
…あのね、みんな死ぬ前の最後の晩餐に何を食べたい?ってあるじゃない?
それって核心を突いてるなと思っていて。
本当に欲しいものがわかるというか。
死の物語の中に真実とか愛の意味があるんじゃないのかなって。
だからそういう曲が多いんだと思います。
次の曲も死に関係する曲なんですけど気に入っています。
聞いてください。


HONEY
ボサノバというんですか?
ここまで変わるとラルクは思い出さないんです(笑)
HONEYはいろんな形態に変化しているなと。
L'Arc~en~Ciel 通常版
P'UNK〜EN〜CIEL
L'Arc~en~Ciel L'Acoustic version
HYDE ボサノバversion
ギターを持たずにハンドマイク。
力み抜いた歌はアコースティックならでは。


【XXX】
またもやすみません。
yukihiroさんtimeです。
オーケストラのXXXというと20thラニバアリーナツアーが秀逸。
(DVD『LIVE TWENTY』にも収録されている)
最初のAメロ、流れるようなオケ、そこに目を覚ますようなスネアの連打。
その連打の硬さも、連打後のアンビエンスもyukihiroさんは曲を途切れさせない。
…なんてことを思い出す。
それを思い出さなければたぶん切なくならずに聴けるのでしょう。
美しい演奏でした。


forbidden lover
ラルクではこの曲では炎が見える。
今回は雲の隙間から指す一筋の光が見えた。
HYDEさんは激しさよりも苦しい感情が先立って。
けれど、救いのようなものも見えて。
yukihiroさんのマーチングスネアのようなリズムパターンはyukihiroという人間がそのまま映されているということが他のドラムを聞いて初めてわかった。


【永遠】
SMILEツアーの頃はいい曲だと思っても感情移入するまではいかなかった。
今は熟成されたHYDEさんが歌うことで重みも決意も強さも感じられる。


HYDE MC】
次の曲は歌詞がね、今日のコンサートにぴったりの歌詞だなと思っています。
この曲を歌うと生まれ育った景色、友達、和歌山のこと、いつもライブに来てくれて一緒に季節を駆け抜けたみんなのことを思います。


【MEMORIES】
もうあたしの涙腺は崩壊の一途を辿ってました。
2003のアルバム『666』からK.A.Zさんのファン。
彼の作る音が、曲が自分のど真ん中。
K.A.Z曲を歌うHYDEさんが大好きだった。
『SECRET IN MY HEART』『THE PAST』『REPLAY』など、激しさと切なさとやるせなさと感情が揺れ動くのが好きだった。
2012.1.29の苗場レントゲンナイトではK.A.Zさんが駆けつけてくれて一緒に演奏してお祝いしてくれていた。
もうあの風景は見れないのかな。
HYDEさんは何を思い、何を思い出して歌っていたのだろう。
隠すことなく涙流しながら歌い、けれど、ラスト大サビでついに歌えなくなった。
2012ハワイでもこんなHYDEさんを見た。
あの時はラルクメンバーが支えていた。
今日はバンドメンバーが、オケ奏者がすぐそばで寄り添っている。
いつか。
いつかまた、隣でK.A.Zさんがギターを弾いているステージが見たい。


HYDE MC】
今日また1つ夢が叶いました。
ここ、ビックホエールでコンサートをやりたいという夢です。
そしてもう1つ夢があります。
それはみんなの愛する人が傷つくことがなくなるように。
目が覚めたら争いがなくなっていることが願いです。
みんなライト照らしくれる?
あ、充電ない人はしなくていいので(笑)

フロアは光る夜空。

あの…写真撮っていいですか?
綺麗だね。

満足そうに撮り終える。

この和歌山では小さい頃いじめられて悔しい思いもしました。
つらい別れもありました。
でもね。
それが今の自分の性格や人格形成、人生に必要だった…そう思えば悪いことじゃないのかなって。
そう考えるようになりました。
過去は変えられます。
もちろん、うれしい出会いもたくさんありました。
家族、親族、友達、先生。
そのどれかが欠けていても歯車は狂って、今この場所に立っていることはなかったかもしれません。

ここでコンサートをやりたかった意味をずっと考えてたんだけど、『自分の人生は間違ってなかったな』と、それを確かめたかったんだと思います。
たくさんの愛すべき人たちに支えられてこの日を迎えられました。
皆さんに出会えたことが最高の誕生日プレゼントです。
感謝しています。
ありがとう。
最後の曲です。
星空、聞いてください。


【星空】
1番印象的だったのは涙を流しながらもカメラから目を逸らさなかったこと。
ずっと。
ずっと。
目を開いて、祈るように、カメラを通して私達に訴えてた。


星空で感動的に終わった後ハッピーバースデーの演奏。
最初は訝しんだような戸惑いを含んだ表情。
周りも見渡しても演奏は止まらず、わけがわからないという表情をして更にキョロキョロと見渡す。
彼のステージ進行にはなかった出来事なんだとわかり、こちらもドキドキ。
上手後方より大きさプレゼントを持った男性が。

kenちゃん!!!

ライビュ会場もみんな総立ち(笑)
「きゃーー!」「kenちゃーん!」「待ってたよー!」
などなどここは和歌山かと思うくらいのテンション。
あんなにラルクの曲を聞いて恋しくなっていた時にそのギタリストがめちゃくちゃカッコいいスーツ着て登場よ?
なんてうれしい!

HYDEさんは今回のライブで初めてというくらいに素の表情。
驚きと悔しさとはずかしさ。
それが混ざりあってkenちゃん見れない、みたいな。
kenちゃんはあの玉座にデカいプレゼントを置き

k「ここに日本中のHYDE好きが集まっていると聞きまして。僕もその1人なんで(笑)」
(僕のその1人!!!)
k「誕生日おめでとう」
H「重っ!何入ってんすか…」
k「これね、ほんと重いのよ。すんごい重いね。当てて?」
H「…アンプ?(笑)いや、それくらいの大きさと重さなの」
k「えー、HYDEさんへのプレゼント、悩みました。だってな、金も持ってるやろ?あ!みんなは金目のものを渡したんですかぁ〜?!」
(フロアを指差し)
k「誕生日くらい金目のものですよ?!ここに何人おるの?1万人くらい?1人1万円として1万人で…わぁお!おひねりでもええんやで?」
H「いや、だめです(笑)」
k「それで、最近HYDEさんはキャンプをしてるのかなぁと。サバイバルしてるのかなぁと思ったんですよ」
(サバイバルww)
k「そんなんで、テントにしました!真っ白い大きなテント!」
H「(びっくり顔!)」
k「ぜひキャンプで真っ白い大きなテントを張ってもらいたいと思います!…HYDEさんのテントも張ってね(笑)」
kenちゃん股間に手をやり小さくモッコリポーズ。

kenちゃんww
ここで下ネタww
HYDEさんのお誕生日の当日の黑ミサで下ネタww
これをできるのはkenちゃんしかいない、kenちゃんしか許してもらえない(笑)

H「ありがとうございます(笑)開けてもいい?」
k「いや、開けんくてもいい(笑)どうせバラバラなんで(笑)」
H「(笑)」

少し間があって

H「めちゃくちゃうれしいです。ハグしていいですか?」

HYDEさんから手を伸ばしkenちゃんとハグ。
顔はフロアには向かず奏者のほうを向いていた。
二人とも照れてるんだよね。

H「最近ライブで近づくと逃げられるんですよね」
k「いや、それね、ほら、憧れの人とか他の人はいるでしょ?でも、僕、昔から好きなギタリストとかっていなかったんですよ。でもね、最近思ったんだけど、それがHYDEなのかなって」

kenちゃんの憧れのギタリストはHYDEさん。
.˚‧º·(ฅдฅ。)‧º·˚.

k「だからね、(少し距離をとるように動いて)ドームみたいなこの距離ならいいのよ。でも、いきなり後ろとかにそういう人がいたら緊張するでしょ?俺はね、集中したいの!」

明かされる真相(笑)

k「作曲をする時に、『こんな曲、どんな男前なら歌えるんだよ』とか、『こんなゴージャスな曲作っちゃってどうするの』とか、そんな悩みがあったんだけど、hydeに出会ってその悩みがなくなりました。その…ここまでうまいことやってこれて…ね?」

ありがとうとか、うれしいですとか、幸せですって言葉が出ずにもそもそと語尾を萎ませる。
出会うべくして出会った。
そのことに涙。
HYDEさんもうれしそうに頷いてた。

H「いやぁ、それにしてもびっくり。驚かされたわぁ(笑)え、kenちゃん弾いてかないの?」
k「前回黒ミサで出させもらったけど凄い気持ち良かったのでね(今回も弾こうかなと)」

ライビュではすでに準備されて置かれているギターが映る。

H「kenちゃん弾いてくれたっていいのに」
k「だーかーら、弾くって」

ギターを指差す。

H「え?いつの間に?!」
k「しゃべっただけで帰ったらみんな怒るでしょ!弾いちゃうよ!」
H「え?みんなやるの!?」

オケもメンバーも笑いながら準備。

H「何やるんですか!?俺、歌える?え?大丈夫?」
k「大丈夫、HYDEはこういう時ちゃんとキメるから!」

そしてkenちゃんもそわそわ。

k「どうすればええの?こういう、サプライズ慣れしてないんで(笑)」
H「(笑)」
k「ああんもうっ(笑)はい、やりまーす!やるぞぉ!」

ちょっとヤケクソに叫ぶ。
でも、

k「あっ!ギター!ギターちょうだい!」

めちゃくちゃ慌ててる。

H「どしたん(笑)」
k「『やるぞ!』でいきなり始められてギターなかったらやばいじゃん!はい!ギターちょうだい!」

そして準備できたが

H「え、なんの曲するん?」
k「曲名言わないでやっていいよね?」

いたずら大好きキッズkenちゃん降臨(笑)

k「やろう!よし!やろう!よろしくでーす!」


【White Feathers】
H「……!」

はっとした顔の後、頷く。
kenちゃんは頭から最高潮!
楽しそうに、うれしそうにギターを操る。
白シャツが第5ボタン付近まで開いていて、グイッと腕を広げて弾いてるシャツは更にはだけて。
うっかり「…見えるんじゃない?」
と探してしまったのはあたしだけじゃないはず。
いや、数秒見えてました。
(大切な曲の最中に申し訳ございません)

HYDEさんはkenちゃんの右肩に手を置いて寄り添い、それに気づいたkenちゃんは今日は逃げることなく、足を広げて膝を落としてHYDEさんと同じ目線の高さになった。
気持ちよさそうに弾くkenちゃん
そんなkenちゃんにうれしそうにさっきまでのステージングとはちがう顔を見せるHYDEさん。
2人にラルクライブのように羽根が舞降る。
HYDEさんの黒い女優帽に、kenちゃんの肩に羽根が休み、あたたかさで包まれる。

次のフレーズでは一瞬の時間にkenちゃんの右手がHYDEさんのおしりをタッチ!
わおっ!の顔しながら歌うHYDEさん。

今回、黑ミサと銘打ってたこともあってHYDEさんは眩しくても輝いていてもそれは月の煌めきのように感じていた。
それがkenちゃんが登場してさらにわかった。
hydeさんが月なら、kenちゃんは太陽。
今回のコンサートでラルクVAMPSを思い出して切なかったりやるせなかった気持ちをkenちゃんが全部吹き飛ばしてくれた。
幸せな気持ちに変えてくれた。
そして、誕生日当日の緊張感や責任感からHYDEさんを解き放ったんじゃないかな。

H「いつ練習してたの?」
k「HYDEのためなら、うまいこといくのよ(笑)」

本当はたいへんだったはず。
練習もしたはず。
なのにそんなことは微塵も感じさせない。
kenちゃんの大きな大きな愛。
弾き終わったkenちゃんはこれまた帰るタイミングがわからない&照れちゃって

k「あとはHYDEさんと皆さんの時間なんで…」

と、変な走り方で退場(笑)


H「驚かされっぱなしで…どうしたらいいんですかこれ(笑)」

本当は自分が計画した流れで終えて締めることをしたかったのかもしれない。
でも、kenちゃんのサプライズならOKだよね?

H「僕なんかが‥って言うとみんなが可哀想だから、言わないようにしてるんだけど(笑)でもね、僕なんかが、って思うんです。大したことはしてあげられないし、ただみんなと同じ人生を歩んできただけなのに。慕って、祝ってくれてすごい幸せ者だと思います。僕の人生に悔いはないです。ありがとう」

こちらこそありがとう。



H「僕の人生はみんなに…会えてよかったです」



涙声で言葉がつまり、最後に伝えてくれた想い。
思い出しても涙が止まらない。
あなたに会えてよかった。
あなたに出会って24年。
自分の人生の半分以上。
そしてこれからもあなたの音楽を聞き続けたい。
ありがとう。
そして、おめでとう、HYDEさん。


最後に。
主役退場の時にテントなんて重い箱を自分で運ばせて退場させられるのはkenちゃんだけだね(笑)


〈参照〉
音楽ナタリー様
https://natalie.mu/music/news/318066